
歯と健康に悪い飲み物ワースト3はこちら。

甘い炭酸飲料

スポーツドリンク

乳酸菌飲料
「ワースト3」と書きましたが、すべて同率1位です。
これらはすべて、甘い酸性の飲み物。
酸性の飲食物というのは、口に入れた瞬間から歯の脱灰(歯が溶けること)が始まります。
それに加えて甘み(糖)を歯垢中の細菌が分解してさらに酸を産生するため、虫歯リスクが跳ね上がってしまうのです。
それぞれの飲み物について、詳しくは以下をご覧ください。

甘い炭酸飲料
炭酸飲料は、歯を溶かしてしまう酸性の飲み物です。
歯は酸によって溶ける性質があり、とくにpH5.5以下の酸性の飲食物はリスクが高いです。
甘い炭酸飲料には、炭酸の刺激に負けないように大量の砂糖が入っています。
つまり、歯を溶かす酸性の飲み物に大量の砂糖が加わって糖からの酸産生も起こり、歯を溶かす作用が倍増しているのです。
コーラはpH約2.2とかなり酸性度が高く、ほかの甘い炭酸飲料の多くはpH3〜4台。
そのため、甘い炭酸飲料の中で最も歯に悪いのはコーラと言えます。
また、「カフェイン・砂糖依存症」の観点から最も避けたほうがよいのは、カフェインも砂糖も多く含まれているエナジードリンク。
その次に避けたいのがコーラです。
甘いコーラにも、エナジードリンクほどではないもののカフェインが含まれています。
カフェインも砂糖も依存性が高い物質なので「毎日飲まないと落ち着かない」中毒状態になり、毎日のように酸性の飲み物に含まれた大量の糖分を歯の隙間までまんべんなく行き渡らせてしまうことになりやすいのです。
その結果として虫歯になりやすく、糖の摂りすぎで肥満や糖尿病、心血管疾患などにも罹りやすくなってしまいます。

スポーツドリンク
スポーツドリンクも炭酸飲料と同じく大量の砂糖が入っている酸性の飲み物で、歯が溶けるリスクが高いです。
アスリートが一般の人より口腔トラブルのリスクが高いとされているのはご存知でしょうか?
運動している最中は、人の口の中は以下のような状態になります。
口呼吸になって口の中が乾燥する▶︎唾液が減って殺菌作用が働きにくくなった口の中へ砂糖を大量に含んだ酸性飲料であるスポーツドリンクを投入▶︎繰り返し
運動中にスポーツドリンク少しずつこまめに飲み、運動後にも頻繁に飲むことで、唾液の殺菌作用が働きにくくなっている口の中へのダメージが加速するのです。
実際、スポーツドリンクを日常的に飲んでいる患者さんは脱灰(虫歯菌が作り出した酸によって、歯の表面のエナメル質からカルシウムやリン酸が溶け出てしまうこと)を起こしてしまっている例がとても多いです。

乳酸菌飲料
乳酸菌飲料も上に同じく酸性の飲み物。
乳酸菌が作り出す「乳酸」という物質がとてもすっぱいため、味を調えるために大量の砂糖が入っています。
炭酸飲料やスポーツドリンクよりとろみがあって口の中に残りやすく、糖分が歯に留まる時間が長くなるため、虫歯リスクが高いです。
また、睡眠改善効果を謳っている乳酸菌飲料を推奨されているとおりに就寝前に飲むことは、かなり虫歯リスクが高くなるのでおすすめできません。